画材を買い込む話・日乗より
絵心は、ない方だと思う。
絵を書く趣味も特にない。 たまに手帳におひさまなんか書いてみても、光っている電球に見えるのが関の山である。
だと言うのに画材は好きだ。
置いてあればつい目が行くし、買いそうになる。
たまーにぼつぼつ、例えば日本画用の絵の具なんて買ったりするが、もちろん、ちゃんと使えてはいない。
お店で足を留めても大抵において、 まあ使うことないしなー、今度にしよう、と自分に言い聞かせて、 実際絵の具を買うことは稀だった。
なのに。
去年くらいから、なんだか買ってしまい始めている。
今年に入ってからはその傾向がぐんぐん加速し、通販までしてやたらと買い集めるようになった。
先日も美術館で展示を見たあとミュージアムショップに行き、突然透明クレヨン一箱と色筆ペンのセットなど買って帰ってきた。
どうするんだ。
携帯用のすてきな色鉛筆。買った。
いつ使うんだろう。
同じく携帯用のすてきな水彩絵の具セット。買った。
誰が使うんだろう。
まあ、わたしだろう・・・。が。
こうなったらおそろしく気が進まないが、描き始めるしかないか。
見るも無残なものを描くと思うが・・・
まあいいか。
誰にも見せないしな。
とここまで書いてふと気づいた。
すごい。
描きたいものがない。
書きたいものはたくさんあるのに描きたいと思うものがない。
ざっと考えても見つからない。
こういうことか、と納得した。
でもまあ、描き始めてみることにする。
ブログ「日乗writing」より再掲
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